心理職初の国家資格「公認心理師」取得バックアップ 心理コミュニケーション学科

2015年の国会における「公認心理師法案」可決をうけ心理職の国家資格となる「公認心理師」が誕生します。心理コミュニケーション学科では「公認心理師」国家資格取得をバックアップするため、受験資格に向けたカリキュラムの整備を行います。

公認心理師Q&A

公認心理師とはどんな資格ですか?
日本で初めての心理学に関わる国家資格です。医療や福祉の分野だけでなく、企業や学校教育など幅広いフィールドにおいて、心理のプロフェッショナルとして活躍が期待されています。

公認心理師はどのような仕事をするのですか?
心理学の専門的知識と技術をもって、次のようなことを行います。
  1. 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析する
  2. 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言や指導その他の援助を行う
  3. 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、相談に応じ、助言や指導その他の援助を行う
  4. 心の健康に関する知識の普及を図るための教育および情報の提供を行う

具体的な仕事内容

公認心理師の資格を取得すれば、心理支援職として就職できますか?
公認心理師の誕生により、各業界での心理支援職の活動の場が広がり、採用が増えることは多いに期待できます。現時点で、公認心理師の資格がなくては就けない職業はありませんが、今後は資格が必須となる職務や職場が増えていくと考えられます。
臨床心理士との違いは何ですか?
公認心理師は、公認心理師法に基づく国家資格で、最初の試験は2018年に行われることになっています。臨床心理士は、日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格で、病院や学校などでカウンセリングを行っている専門家の多くは臨床心理士の資格を持っています。公認心理師と臨床心理士の活動領域は重なる部分が多いですが、国家資格である公認心理師はさらに活躍する場が広がると予想されます。
臨床心理士の資格はなくなるのですか?
臨床心理士資格がなくなる予定はありません。臨床心理士はその高い専門性から、心理の専門職として実績が社会で認知されていますし、十分な人数の公認心理師が社会に輩出されるには時間もかかります。2つの資格の目的は重なる部分が多くありますが、異なる部分も少なくないため、すぐに臨床心理士資格がなくなることは考えにくいと思われます。
臨床心理士と公認心理師どっちの方が有利ですか?
どちらが有利ということはありません。臨床心理士はその高い専門性から、心理の専門職として実績が社会で認知されています。一方、公認心理師は国家資格であることから、特に医療や福祉の分野において活躍することが期待されます。これから心理の専門職を目指す場合は、両方の資格を取得することをおすすめします。
公認心理師になるにはどうすればいいですか?
公認心理師の国家試験を受験し合格する必要があり、次の2通りの方法があります。

公認心理師の資格を取得するのは大変ですか?
公認心理師は高い専門性が認められる資格のため、それなりの学習量(実習を含む)が見込まれています。強い意志と学習習慣をもってチャレンジしていただきたいです。
試験ではどんな問題が出るんですか? 難易度はどのぐらいですか?
公認心理師カリキュラム検討委員会の報告書では、マークシート方式で150から200問程度の試験になることが想定されています。内容は、ケースに関する問題が中心となり、正答率は60%以上を基準とするとされています。
これからカウンセラーを目指す場合に、おすすめの資格は何ですか?
公認心理師です。国家資格とは、心理学に関する専門的知識と技術を有していることを国が保証するものですので、心理支援職としてまず求められるのは公認心理師の資格になるでしょう。臨床心理士等の資格と合わせて取得することで、専門性をより高めることもできます。
大学院には行かずに、公認心理師の資格は取得できますか?
法令では、大学卒業後一定の実務経験を経ることで受験資格が認められていますが、大学院を修了することは公認心理師になるための近道と思われます。大学院では、理論的な学習と多様な領域に通じる学びや実習、さらに面接技術の習得をじっくりと行うことができるため、心理の専門職としての自立を目指すのであれば、大学院に進学ししっかりと学修することをお勧めします。
公認心理師以外に取得しておいた方が良い資格はありますか?
心理系の資格には様々な民間資格がありますが、代表的なものとして「認定心理士」があります。これは、心理学の専門家としての最小限の標準的基礎学力と技能の修得を、日本心理学会が認定するものです。これは指定の単位を修めることで、大学卒業時に取得できます。

※公認心理師カリキュラム等検討委員会が2017 年5 月31 日にとりまとめた報告書により、下記の議題はすべて議論が終了しました。

委員会で議論の末、決定した事項
・カリキュラムの詳細
・実務経験の範囲
・現任者の受験資格を得られる範囲
・国家試験の内容詳細
・講習会の内容詳細